この記事にはプロモーションが含まれています。
あの日 あの時 あのハード ③ Xbox One (2014)

2014年にローンチされた Xbox 第三世代ハード。大きなトピックは Kinect (キネクト)というデバイスの組み込みが前提のシステムである事。カメラとセンサーで人の姿や音声、表情、心拍数なども認識するデバイスで機能を活用するゲームもラインナップ。またブルーレイディスク再生。ドルビーアトモス・DTS関連の対応などもありリビングのAVセンターを標榜しての船出だった。


Windows8 に似たインターフェースでスナップ機能(マルチタスク)を導入したのはまずかった。圧倒的に分かりにくいし面倒だと大不評に。実はその複雑な操作系を声やジェスチャーで操作するためのデバイスが Kinect だった。しかし日本語認識に難があった。そもそも Kinect 未購入者にはこのインターフェース問題は致命的で Xbox Live Gold に加入しないと基本的な機能も使えなかった。ゲーマーのためのコンソールではなく色々詰め込み過ぎた感があった。


「One Guide」はトップセットボックス等とTVの間に Xbox one を接続しライブコンテンツや有料動画プラットフォームのコンテンツとゲームプレイを自由に行き来することを目指していた。スタート地点に立つために PS4 より追加の投資が必要でSNS周りの対応では負けていた。ローンチが出遅れたことも痛かった。私はこれらの現実と向き合いネガティブな情報をネットで見るたびに事実を噛みしめ寂しい気持ちに。

このコンソールでプレイするゲームがリッチに感じた期間は1年もなかった。2015年に GTX980Ti が発表。SLI(2枚接続)にしたゲームPCは40万円越えではあったが4K60fpsを達成。Netflix は2014年から4Kコンテンツの配信に対応。大型サブスク Xbox Game Pass Ultimate は2020年に日本に導入される。物理メディアが将来淘汰される未来を予想していなかった私はXbox ONE を手に入れると「Fallout4」「グランドセフトオートV」「Forza Motorsport6」などを立て続けにディスクで購入。数年後にダウンロード版を買い直すことに。

当時の認識が「ゲーム配信が充実するのはまだ先、ディスクだ」「Steamは安いけどディスクなしが不安」などと周回遅れだった事は否定出来ない。その結果 Xbox ONE の野心的コンセプト「AVマルチプラットフォームとしてのゲームコンソール」を理解出来なかった。時は流れ Xbox Game Pass Ultimate は加入者1000万人。私もそのメリットを享受している。Steam購入タイトルは250本に。Xbox Cloud Gaming でフルプライス級のゲームがスマホでプレイ出来る。Xbox ONE は全力で新時代をゲーマーにアピールしていたが受け手もまだまだ未熟だった。


筐体のデザインはエッジが切り立っているのが良い。うまく例えられないが高級AV家電的なブランディングと Kinect の新機軸をアピールしたのが Xbox one だと思う。その重厚な姿とノイズに強そうな太いケーブルは魅力だ。現在内臓HDDの故障により起動不可。懲りずに自力で交換作業にトライする予定。いろいろと話題も提供し予想よりも早く壊れたが気にしていない。私にとっては実働1年半のインターフェースの混乱とKinectだけが印象に残る薄味のハードだった。
Xbox360 | Xbox one | |
CPU | IBM PowerPCベースカスタム 3.2GHZ 3コア | AMD Jaguar APU 8コア 1.75GHz |
GPU | ATI Xenos 500MHz | AMD Radeon Variant 853MHz (APU統合) |
RAM | 512MB GDDR3 700MHz GPU CPU共用 | 8GB DDR3 GPU CPU共用(ゲームは5GB) |
外形寸法(mm) | W 309 × D 258 × H 83 | W 343 × D 264 × H 81 |
重量(kg) | 3.5 | 3.54 |